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デスノートLNWの雑なところ

1回しか見てないので穴があるかもしれない。

この映画がつまらない理由は「登場人物がバカに見える」などいろいろ言われているが、「何もかもが雑」なところだと思う。魂は細部に宿る。

 

「即死」は死因ではない

 紫苑が右側に即死と書いたノートを取り出し発砲してくる警察官を次々に殺していくシーンがあるが、さすがに酷い。

 「ノートに名前を書いてから40秒で心臓麻痺」はデスノートにおける最も基本となるルールである。もはや原作と実写版は別物だからルールも別と思うしかないが、もし原作でこんなことが可能ならライトは相当なマヌケであったことになるし、ライトが試してないとは考えにくい。(原作ラスト、倉庫の外で即死って書いとけばすぐ死なないから照にもノートが偽物だってわかっただろう)

 仮に即死が死因なのだとしても、死因を書いたらさらに6分40秒、詳細を記載する時間が与えられて死ぬまでの時間が伸びるだけなのでは。

 さらにこんなことをやっておきながら「ノートが銃に勝てるわけないだろ」というセリフを言わせてるのもクソである。そう思うならお前、デスノートの続編書くなよ。

 

・ノートが6冊も人間界に落ちてきた理由が雑

 死神大王がキラの大量虐殺を喜び、キラの後継者を探したものを時期大王とすると言ったので、死神が次々にノートを落としているようだが、突っ込みどころが多い。

・何故10年後なのか

 キラが死んでから10年間特に何もやっていなかったように見えるが何をやっていたのか。何故いきなりそんなことを言い出したのか。そもそもキラのような存在がいて死神大王に得になることはなんなのか。(殺す人間いなくなったら死神界は困ると思うが…)何も説明がない。

 

・アーマはあの性格でなんでノートを落としたのか

 とても次の死神大王を狙うように見えない。

 竜崎を庇って砂になるような死神が今回のキラ後継者の問題で降りてきたのは無理がある。事故なのだろうか。竜崎がノートを入手した経緯は一切謎になっているので、ここで番外編を1つ作るつもりなのかもしれない。

 

・何故アーマはいつも見えているのか

 竜崎は死神の目で見られた際にノート所有者であることを見破られないため、毎朝ノートの所有権を放棄、帰宅後にノートの所有権を戻している。

 「再度ノートに触れて記憶が戻るのは6回まで」、というルールはあるが、「ノートに名前を書き込んだことがなければ記憶は消えない」というルールもあるので一応矛盾はないが、なぜ帰宅後にノートに触れる前から死神と会話できているのか。

 そして三島が竜崎の家に行った際、ノートに触る前からアーマが見えているように振舞う。これもアーマノートの出所が語られていないのでミスとは言い切れないが、何の説明もない。仮に最初から見えている理由が続編で後付けされたとしても、あの三島は記憶を失っており、またデスノートオタクの三島がおかしいと思わないのも変だし、かなり無理があるだろう。

 

・ベポがいなくなるのが雑

 青井さくらを殺した後に最初にノートに触れたのは竜崎だからベポノートの所有権も竜崎に移ったと見るべきだが、特に所有権の放棄をする描写もなく退場している。ノートの最後を見届けないといけないルールはどこへいったのか。

 日本警察の前だしノート封印前に所有権を放棄すること自体は自然ではあるが、特にそのような描写はない。また他の人間もノートに触れてしまっているので死神が見えっぱなしだが、それでいいのか。

 

・何故他の死神がいないのか

 死神大王のせいで死神がノートを人間界に持ち込んでいる、という設定ならば全てのノートに死神が憑いていなければおかしい。紫苑には死神が何匹もついている筈である。これはいちおう描写が省略されていると解釈できなくもないが…。

 

・ミサの行動が謎

 何故あのタイミングで自殺するのか。

 10年間生きていたのは記憶が飛んでいたからという説明はできるが、じゃあそもそもなんで捕まったときに所有権を放棄したのか。

後の経過を見る限りリュークがノートを回収しているわけだから後で記憶を取り戻した時に死ぬならリュークにその場で殺してくれと言っている気がするのだが。

 

・ノートの整理

 紫苑がキラを殺そうとしていたが、いきなり味方になり警察に向かう流れは正直不自然である。

 

 ミサが記憶を取り戻せるのはミサが使ったことのあるノートである。

 もしリュークが1人で複数のノートを持ち込んでいなければ、これはリュークが魅神照に渡したノートであり、その後に三島が使ったノートである。

 よって三島が記憶を取り戻せるのもこのノートである。

 

 このリュークのノートは魅神→三島→紫苑→ミサ→紫苑→三島という経路だが、

竜崎が「ノートに触ってみろ」と手で渡すので、紫苑か竜崎に所有権があり三島が触っている間しか記憶は戻らない。その後に所有者が死なないと記憶を維持できなくなるので竜崎に渡すと話の都合上問題があり、紫苑が後で死ぬ必要がある。

 よって紫苑との決着→警察突入では三島がノートから手を離さないのに無理があるのでああいう脚本になったのだろう。

 

 そもそもこれはジェラスノートだから前作では表紙が赤かったはず。旧作でミサはシドウノートは一度も使っていないはず。

 

七瀬聖ってなんだったの

 存在が雑。そもそもアーマがこいつを殺してもアーマが消えるというのは少しおかしい。

 竜崎は既にノートに名前を書かれており死ぬ時間は決定している。

 アーマの目に見える寿命は本来の寿命なので既にノートに書かれていることはわからない、よって消える覚悟で書くまではわかる、が実際には竜崎の寿命には関与していない。ノートで死ぬ日が決まっているのであればあそこでどんな展開になっても竜崎が撃たれて死ぬことは無い。

 

 

 

・続編

月が生きてるとか、後継者が本当にいたとかいう話になったら正直さむい。

アーマが死んだ場所に落ちてるアーマのノート、触れるのは竜崎と三島だけ。

これを無視しちゃうと6冊ルールが破綻しそう。

基本的には期待できないが、多分見に行く